心友の彼氏にキスをした

「そっか、特別授業を受けなきゃいけないのか」

能田は困った顔をした。

「必要ないです。大丈夫です」

「あー、でも、しかしなあ…」

普通の高校生活をしたいんだから、わざわざそんなものを受けたくはなかった。
だから、私はきっぱりと言い切った。

「私は普通の高校生活を送りたいがために、ここにきたので。それは必要ないです。迷惑はかけないようにしますので――」

「迷惑どうこうという問だ「お願いします!」」

能田はしぶしぶだったが許可してくれた。
私は心の中で喜んだ。

「よし、それじゃ教室に行くかー」

「はい」

私と能田は職員室を後にした。

教室に向かう道中、能田は色々とこの学校の説明をしてくれた。

「まぁ、あとはこのバカでかい広さだな。途中道に迷わなかったか?」

「えっと、少し…」

苦笑する私に能田はやっぱりなと言った。

(教師から見てもこの学校広いのね…)

この由岐坂高校は広さが売りって感じがするけど、

実際問題、広さと設備はかなりのものだ。

< 5 / 12 >

この作品をシェア

pagetop