人魚姫がくれた唄
そしていよいよ、夜になった。

お父様が起こした、嵐が去ったあとの海はとても静か。


姉様たちに見送られ、私は上へ上へと泳いでいった。

ああ!
私やっと海の上にいけるのね。
空はやっぱり美しいものなのかしら。
姉様が言っていた星は見えるかしら。


期待は膨らむばかりで、焦りながら尾鰭を動かした。




「…まぁ!」
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