虹 ~ホントの私って~
「ふざけんな」
相手が、先輩だって事を忘れて
ありったけの声を
ふりしぼる…
でもそれと同時に
なにかあるんだ…
確実に、
ゆうたさんが、あきらを知ってる

って確信した

自分が、土壇場な時
いつも、冷静になってしまう

ゆっくりソファーに
座り直して
「ゆうたさん、私、今まで、何人かの人は、付き合った事あります。
でも、いつもどこか冷めて、自分の気持ちが、どこにあるのか…解らなくなったりして
でも、あきらは、違うんです。東京に来て、背伸びしてた、意地はってたわたしが、本当の私でいられる。
本当に、好きなんです。だから、何を知っても。変わらない
だから、教えて…」
知らないうちに
涙が、頬を、つたっていた
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