bitter×bitter
「北沢さん!」
誰かがあたしを呼んだ。
振り向いてみると、見たことある女の子が立っていた。
クラスの子かな?
名前知らないや。
クラスの子の名前とかほとんど知らないし。
「…なに?」
「あっ…あの…数学の課題……ある?
あたし、日直で、集めないと…なの。」
その子は背が高いのに内気なのか、とてもモジモジしてる。
「あー、あたし出さないから。」
「そ、そっか……!
ご…ごめん……ね!」
「あー、はっきりしゃべってよ、イラつくから。
てか、なんで謝んの。」
あ、言いすぎた?
でもほんとのことだし。