10センチメートル☆ロマンス




「赤い袴って、格好いいと思うんだよね?」



 私が笑顔で言うと、佐伯くんはもう何も言わなかった。







 衣装の買い物と大道具の買い物を終わらせると、すでに19時過ぎていた。



「月島、そろそろ夕飯食べない?
 うまいお好み焼き屋知ってるんだ」



 うーん……。


 帰ったら蒼くんに電話したかったんだけど…。 まだ時間大丈夫かな……?



 結局、お好み焼きの誘惑に負けてしまい、佐伯くんとお店に向かった。



カラカラカラ…

「…らっしゃ――いっ」



 お店に入ると、すでに満席状態。
 私達はポツンと空いてる席に案内された。




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