10センチメートル☆ロマンス
『はぁ…。 だって声聞けたし。
明日も会えるだろ?』
……何、この子ってば。
今サラッと言ったよね?
声聞けたし…って…。
いっ今、言ったよね――!?
『葵さん?』
頭がのぼせてしまった私は、蓮くんの呼びかけにしばらく返事出来ずに、結局、強制的に電話を切られてしまった。
受話器ごしの、甘い声。
面と向かってなんて絶対に言わないであろう、甘い言葉。
私はベッドで身悶えながら、余韻を楽しんでた。
―――明日、どんな顔して会えばいいのかな…?
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