10センチメートル☆ロマンス
ハァハァハァ、
「後ちょっとだよぉ!」
街から少し離れた閑静な住宅街を抜けると、小高い丘になっていて。
その丘を上がると、そこには大きな図書館があった。
図書館の建物は芝生と木々に囲まれていて、ちょっとした癒しの空間。
ただ、夏の間はこの坂がネックなのか、客足は悪いんだよね。
おかげで気兼ねなく参考書を机に広げられるんだけど。
図書館に着くと、案の定ガランとしていた。
私のサンダルの音が雑音になってるみたいで、毎回居たたまれない。
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