わたしだけを見てほしいのに
悠斗くんからの着信

少し迷ったけど
応答をスライドする

「香乃子?大丈夫?」

いつもの
優しい悠斗くんの声だった

「うん・・・」
「今どこ?」
「駅のホームだよ。」
「俺も、今駅向かってるから
待ってて。」
「・・・うん。」

電話を切って
ベンチに座った。

早く、会いたくて仕方なかった
< 103 / 202 >

この作品をシェア

pagetop