わたしだけを見てほしいのに
「香乃子。」

お兄ちゃんだった。

「なに。」

部屋のドアを開けると
お兄ちゃんが立っていた

「胡桃が香乃子に
会いたいんだって。」
「胡桃さん?」
「ちょっと部屋来て。」

お兄ちゃんに着いて
隣の部屋に行くと
胡桃さんがニコニコして
座っていた。

「香乃子ちゃん久しぶりだね。」
「・・・こんにちは。」
「元気だった?」
「・・・はい。」

お兄ちゃんは、TVの前で
ゲームを始めた。

私が胡桃さんの前に座ると

「これ、香乃子ちゃんに
あげたかったの。」

突然
胡桃さんが可愛く
ラッピングされた包みを
私の前に差し出した










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