わたしだけを見てほしいのに

「返してもらって来れる？」
「・・・・・・。」

まだ
悠斗くんに会う覚悟
全然無いのにどうしよう

「香乃子、どうしたの？」

私は

思わず泣き出してしまっていた

「何、香乃子。なんで
おまえ泣いてるの？」

涙が、どんどん溢れてくる

止まらない・・・

「香乃子ちゃん、何かあったの？」

胡桃さんがすごく心配そうに
私を覗き込む。

話すどころか、余計に涙が
溢れてきてた

「ちょっと、部屋行こうか。
修ちゃんはゲームしてて。」

胡桃さんが優しく
背中を支えてくれて
私を部屋まで連れていってくれた