わたしだけを見てほしいのに
部屋のベッドの上でも
私はしばらく泣いていた

胡桃さんは黙って
隣で優しく
肩を抱いていてくれた

今まで一人で
抱え込んできた分が
少しずつ和らいで
楽になっていくのが分かった

泣きやんだ私に胡桃さんは

「彼の事でしょ。」

と言った

しばらく前から私の元気が無いと
ママが胡桃さんに
話していたらしかった

私は悠斗くんとの
一部始終を胡桃さんに話した














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