わたしだけを見てほしいのに
いちご牛乳
家に着くと私は
お兄ちゃんの部屋に直行した

ギターをベッドの上に寝かせ
絨毯の上に座り込む

「はあ・・・。重かった。」

電車の中で何度も携帯が鳴って
私は電源を切ってしまっていた

まるで長い夢から覚めたみたいに
不思議とすっきりとしていた

あの夜の胡桃さんの言葉を思い出す

直接ぶつけてみれば
意外と気持ちが冷めて
すっきりとするものだよ

それは本当だった

悠斗くんに対する気持ちは
確実に冷めていた
















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