わたしだけを見てほしいのに
今まで見ないふりして来た
奥底にあった感情が
静かに溢れてくる

もう忘れようとしていた
もう無かった事にしようと
してしまっていた私の中の
ドロドロした気持ち

私は、これを
悠斗くんにも
誰にも見せずに
風化させようとしていた

仕方ない感情
どうにもならなかった想い

悠斗くんは、私じゃなくて
麗亜じゃなくて
自分自身を愛してた

だから仕方ないんだって
私は自分に言い聞かせてた

でも
そん風に忘れられる程
私は大人じゃない

初めての大恋愛だったのに
どうしてこんなに
苦しまなきゃいけないのと
誰彼構わず、言いたかったんだ
本当は・・・
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