わたしだけを見てほしいのに
一人、夜の駅前通りを
red cafe 目指して急いだ

時計は23時すぎ
金曜の夜の町らしくさっきから
酔っぱらいのサラリーマンとか
客引きみたいなコワモテの男の人
ばかりが目についた

慣れない情景が怖くて
半泣き状態で早歩きしてやっと
クラブのあるビルまでたどり着いた

1階のヘブンスの前には何人か
同い年くらいの若い子が居た
赤い螺旋階段を上って
赤いred cafeの扉の前に立つ

あぁ緊張する・・・

重い扉を開けると
エントランスがあって
ゴールドのアクセサリーを
ジャラジャラつけた真っ赤な髪の
お姉さんが居た










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