わたしだけを見てほしいのに
「きゅうに電話きて、ちょっともめた。
でも夏休み前にちゃんと別れてるから
もう関係ないよ。」
「え、また より戻そうとか?」
「そんなんじゃないよ。」

ホントに?

「今は、香乃子だけだから。」

やっといつもの笑顔になった
悠斗くんを見て
少しだけホッとする私

「心配しないで。」
「・・・うん。」

大丈夫だよね
心配しなくても。

「今日はどうしよっか?」
「私、DVD持ってきたよ。」

私はバックからDVDを出して
悠斗くんの前に出した。

「どっちが見たい?」

その時
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