わたしだけを見てほしいのに
「ちょっと待ってて。」

まだよくわからないままの
私を置いて
悠斗くんが部屋から出て行って
しばらくして戻ってきた

「家の鍵、かけてきたから。」
「え?」

まさか・・・

「今日はずっと2人きりで居よう。」
「うん。ねえ、どうしたの?」
「暗くしていい?」

どうしよう・・・

悠斗くんが部屋のカーテンを閉める

昼間の明るさが遮られて
暗くなった部屋に
私のお気に入りのアロマランプの
明かりだけが灯された

「なんか夜みたいになっちゃったね。」

わざと、明るく言ってみる私
















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