わたしだけを見てほしいのに
2階のキッチンに降りて
冷蔵庫を開ける
喉が渇いていた

「あっ!香乃ちゃん
やっと起きたの?」

ビックリした・・・

「ママ。ビックリさせないでよ
もう・・・」
「あら、ごめんなさい。
今日はめずらしく
出かけないのね。」

ママは
お昼時でちょうど下のお店から
上がって来たようだった。

「シチューあるわよ。」
「うん、食べる。
お店忙しい?」
「それがセール前だから
暇なのよ。困っちゃう。」

せわしなく
お鍋を火にかける。
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