わたしだけを見てほしいのに
なんだか
無性に声が聞きたい・・・
電話をかけちゃえ

ちょっと迷いながら
悠斗くんに電話をかけた

プルルル・・・
プルルル・・・

しばらく鳴らしても
悠斗くんは出なくて
私は仕方なく、電話を切る

きっと練習頑張ってるんだよね
ジャマしちゃだめだよね

私は
シチューのお皿を洗いながら
気を取り直す

今日は
部屋の掃除でもしよう

3階に上がった

その日は結局
悠斗くんからの連絡は
一度も無かった
< 94 / 202 >

この作品をシェア

pagetop