- π PI Ⅱ -【BL】
「………だ……」
だめだ!言えねぇ!!
かぁっと頬が赤くなるのをヒロジで隠すと、周は考えるようにちょっと首を捻った。
「だ?ダチョウと俺様、どっちの足が速いかという質問には答えかねる。勝負したことがないからな」
と手を挙げた。
いやいや…何だよ、その答え。誰だって勝負したことなんてねぇよ。またも意味不明!
って言ってもこいつはふざけて言ってるわけじゃない。怖いのは、こいつがいつだって本気だってことだ!
…いかん、いかん。気を取り直して…
「…そうじゃなくて。その……だい………」
ぅおお!顔から火が出そうだぜ!!
「だい?(オバマ)大統領に会いたい?Yes we can!☆」
…………
もはや返す言葉もない。
「って…ちっがーーーう!!!
俺は、抱いてほしいの!!」
大声で叫んで、はっとなった。
慌てて口を噤むと、周はびっくりしたように目を開いて俺を見上げていた。
「あ…いや。…それは、そのヒロジがそー言ってた…」慌ててヒロジで顔を隠すと、
「ヒロ~~~!!!」
周は凄い勢いで、飛び掛ってきて俺はむぎゅぅとヒロジごと押し倒された。
「ギャーーー!!」