- π PI Ⅱ -【BL】
「気持ちいいのか?」聞かれて、「うーん…」考えて俺は身を捩った。
「性感帯とかじゃないけど…何て言うの?安心するって言うか、心地いいって言うか」
つぼでも集中してんのかな?
「猫とかが喉を鳴らすような感じ?」なんて聞かれ、
「猫と一緒にすんなよ」俺は思わず周を睨んだ。
「一緒だぜ?顔も猫っぽいし、やたらと日なたが好きだし。ちょうちょなんて見つけると目で追ってるし。可愛いヒロにゃんこ♪」
え??俺、そんなことしてたの!?うゎっ!恥ずかしいっ!!
って、ヒロジに続いて次はヒロにゃんこですか…
またもふざけたことを言われて、本気で睨もうと思ったが周の顔が俺の首元にきて俺は顔を戻した。
鎖骨から首筋へと、キスされたり舌でなぞられたり…
ぞくりと快感が押し寄せてきて、「ふっ…」と小さく声を漏らす。
こいつめ。さすがに俺のポイントを押さえてやがる。
なんて考えていると、ふいに首筋に噛み付くようなキスをされた。
ちくりと痛みが走って俺が顔をしかめると、
「明日俺会社なんだよ。そんなとこに痕つけんな」思わず言うと、
「明日は取り調べで休ませるさ」なんてまたも勝手なことを言ってるし。
「ヒロジが水族館デートしたいと言ってる。俺様も連れて行ってラブラブ♪デートがしたい」
「え?行けるの??いつ?」
「明日♪☆」
明日!?また急だな!ってかまた勝手に決めやがって!
プリプリ怒っていると、「まぁまぁそう怒るなよ」なんて宥めるように、周の手が下へと降りていった。
肌を滑るように降りて行き、俺の中心に触れると思わず喉がのけぞる。
小さく吐息を漏らすと、周は微笑んで俺の頬を撫でた。
「―――可愛いヤツ」