LOVEsoHIGH


遼也はスルリとネクタイをほどき、
素早く部屋着に着替えた。



「明日の準備はできてるのか?」

「うん」


準備は万端。
だてにCAやってるわけじゃない、旅行鞄に荷物を詰めるのは得意だ。



明日は遼也とはじめて迎える私の誕生日。


遼也が「温泉に行きたい」と言うからシフトを調節して二人で休みを合わせた。


職種は違うけど
同じ空港に勤務する私達は、こういう二人の時間を合わせるという点では苦労がない。





「このチョコ人気店ので並ばないと買えないんだよね」


「ふーん……別にどうでもいいし。
葵が食えよ。それより腹へった」







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