【完】想うのはこれから先も君ひとり
「そうですよね…。」


「大志さん、貴方は本当に杏莉の父親なんですね?」


「はい。」


しっかりと返事をして1枚の写真を見せてくれた


「これ、杏莉が生まれて1ヶ月して撮った写真なんです。」


その証拠に“杏莉・1ヶ月”と書いてあった


「この写真しか持ってなくて…」


その表情はからして本当に父親なんだと思った


「すいません。変なこと聞いてしまって…」


「いいえ。疑うことは分かってましたから。」


ハハッと苦笑いした


良く見るとその笑った笑顔が杏莉そっくりだ


「大志さん…杏莉に会う前に1人会って欲しい人が居るんです」


「会って欲しい人?」


「杏莉の彼氏なんですが…。彼の了承を得てみてからですが。」


優斗に話す必要があると思う


「分かりました。僕は待ってますから…」
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