【完】想うのはこれから先も君ひとり
昨日、“お父さんが会いたがってる”って言われたっけ…?


「ねぇ、優斗。昨日の話って本当なんだよね?」


お願いだからもう一度だけ“嘘だ”って言って欲しかった


「本当だよ…。無理に会えとは言わない。親父さんだって杏莉の気持ちの整理がつくまで待っててくれるって言った」


「ねぇ、優斗。行きたいとこあるんだけど良いかな?」


ちょっと買い物したくなった


「あぁ、別に構わないよ。どこ行くんだ?」


「ちょっと買い物してすぐに帰る」


夏休みになって人が多いだろうし。


人混みに入ると具合悪くなる


それに夏だから体力の消費量が半端ない


すぐに疲れてしまうんだ


「じゃあ、朝ご飯の準備するから。疲れやすいだろうし杏莉はゆっくりしてな。」


手伝うって言おうとしたら止められた
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