【完】想うのはこれから先も君ひとり
「はい。終わり。良い感じに染まったな」


「良いじゃない。さすがね」


さすが丈瑠さん


あたしの好きな感じにしてくれた


「ありがとうございます」


「さっ、荷物置いておいで」


瑠夏さんに言われ自分の部屋に荷物を持って行く


だけど、全部持って行ったら転びそう


「優斗、持って行ってあげて」


「はい。杏莉の部屋って何処なんだ?」


「2階の1番端っこだ。何処だか分かるだろ?」


あたしの代わりに答えてくれた


「俺が居た部屋の目の前ですね」


「そうだ。頼んだぞ」


優斗君はあたしの荷物を持ち足を進める


ほとんど感覚のない左手で手摺りを握り階段を上る


エレベーターもあるけどあたしはエレベーターを使わずになるべく歩くようにしている
< 30 / 686 >

この作品をシェア

pagetop