【完】想うのはこれから先も君ひとり
「学校にも前に居た施設でも居場所がないって泣いてて…。そんな時出会ったのが瑠夏さんだったみたい」


俺も杏莉も瑠夏さんに助けてもらってばかりだな。


「瑠夏さんに出会ってからの杏莉は笑うようになっていた。でも…」


寺脇は少し言葉に詰まって再び話し出した


「高1の修了式が終わってから一緒に帰ろうと思って杏莉を探しても居なくてそれ以来連絡も取れなくなった」


その表情は何処か寂しそうだった


「高2になってから“杏莉は転校した”って言われて凄くショックであたし不登校になったんだ」


寺脇が不登校だなんて考えられないけどな。


「瑠夏さんが様子を見にきてくれて話を聞いてくれてるおかげで元気なんだけどね」


それから寺脇といろんな話をした


杏莉と寺脇って似てるから一緒に居たんだろうな。
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