【完】想うのはこれから先も君ひとり
「そうなの…?」


「それまでは全く笑わなかったの。愛花が優しくしてあげたから懐いたんだと思う」


確かに彩芽ちゃんは初めて見た時も一人で寂しそうにしてた


ちょっとお話してみたくて話し掛けたのがきっかけだった


話してみると本当はお喋り好きで可愛らしい子


それからバイトに来た時は必ず彩芽ちゃんの相手をする


「あっ、そうそう。彩芽ちゃんの相手が済んだら杏莉のとこ行ってあげてね」


「はーい。分かった」


あたしは丁寧にモップ掛けをする


そして、彩芽ちゃんの部屋へと行く


「彩芽ちゃん」


「お姉ちゃん!!」


彩芽ちゃんはあたしの存在に気付くと抱き着いて来た


「今日は何しようか」


「あのね、お名前書いて来いって言われたの」


彩芽ちゃんが出したのは教科書だった
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