【完】想うのはこれから先も君ひとり
優斗と一緒に旅行に来た


本当、何処までも優しくてあたしには勿体無い人。


今日は朝から動物園に来ている


一緒にいる間、好きなところに連れて行ってやると言ってくれた


この場所は何でも揃ってあるから行きたい場所に行ける


あたしは真っ先に“動物園”と答えたの。


何故かって…?


行ったことないから。


親の顔も分からないに等しいし物心ついた頃から施設にいた


小さい頃の出来事なんてほとんど覚えていない


そんなあたしの過去を理解してか旅行の提案をされて何処に行きたいか話し合いをしていた時…


優斗は嫌な顔1つせずにあたしの行きたいところに連れて行ってくれると言った


それが嬉しくて優斗に縋り付いて泣いた


本当にこんなに優しい人に出会えたのは優斗が初めてだから。
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