【完】想うのはこれから先も君ひとり
あたしは油性のマジックを取り出し彩芽ちゃんの名前を書く


宮垣彩芽(ミヤガキアヤメ)


これが彼女の名前


あたしは“みやがきあやめ”と彩芽ちゃんが分かりやすいように平仮名で書く


あたしが名前を書いている間、彩芽ちゃんは自由帳に平仮名の練習をしていた


「彩芽ちゃん、終わったよ」


「お姉ちゃん、ありがとう」


ニコッと笑う彩芽ちゃんを見て癒される


「愛花ー!!これ杏莉のとこに届けて」


ママは二人分の食事を抱えていた


さっきまで男の子抱いてたんだけどな…


ママも忙しいんだね


「杏莉のところに届ければ良いの?」


「そうよ。多分、一人で寂しいと思うし相手してあげて」


「分かった」


ママから預かった食事を持って教えてもらった杏莉の部屋へ行く
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