【完】想うのはこれから先も君ひとり
さっきママが抱えてた食事は彩芽ちゃんと杏莉の分だった


----トントン


“はーい”という声が聞こえてあたしはドアを開ける


「杏莉、食事持ってきたよー」


「愛花ちゃん、どうして此処に?」


あたしが居ることに驚きを隠せない杏莉


「実はね、此処でもバイトしてるんだ。掛け持ちしてるの」


「そうなんだ。さっきまで優斗君が居たんだけど帰っちゃって淋しかったの」


優斗、杏莉のこと送ってくれたんだね


「愛花ー!!」


ママが彩芽ちゃんを連れて何かを持ってきた


「せっかくだから杏莉と一緒にご飯食べなさい」


ママは気が利く


「ママ、彩芽もお姉ちゃんと一緒に居たらダメ?」


彩芽ちゃんも“ママ”と呼ぶ


「良いけど…。愛花、彩芽ちゃんが寝るまで頼んで良い?」


あたしは小さく頷いた
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