【完】想うのはこれから先も君ひとり
「母さんが“杏莉を連れて来い”って言うから探してた。でも、見つけた時には彼氏が居た」


「もうね、離れたくないの。大切な人が出来たから。」


杏莉が言ったことは本音だと思った


「もう、潔く引くことにするよ。今の杏莉、俺と居る時よりコイツと居る方が笑顔だし」


「ごめんね…」


「謝るなって。惨めになるから」


“じゃあ、元気でな”と言って立木は去っていった


「優斗、ごめんね…?」


「心配すんな。それよりなんか買えたか?」


杏莉は小さく頷いた


「翼に話しかけられたのは買い物し終わって優斗を探してた時だから。」


「なぁ、何が欲しい?」


この話は杏莉が寂しい顔をするから避ける為に話題を変えた


「優斗がくれるものなら何でも嬉しいよ」


ニコッと笑って答えてくれた
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