【完】想うのはこれから先も君ひとり
「ありがとう。杏莉に話してくれるかしら?」


俺は小さく頷き杏莉の部屋へと戻る


「優斗、お帰り」


「ただいま。」


ベッドに腰掛けている杏莉の隣に座り抱き寄せる


最初は抱き寄せることを嫌がっていた杏莉だが最近は嬉しいらしい


「杏莉、あのな…お前の父さんが会いたがってるって」


遠回しをせず素直に言ってみた


「嫌だ!!会わない!!怖いよ…」


抱き締めてる俺から必死に逃げようとする杏莉


「杏莉、逃げるな!!」


俺は捕まえ後ろから強く抱き締める


「逃げたいのは分かる。だけど、逃げるな。杏莉なら大丈夫」


「優斗も一緒に居てくれる?」


不安なのが滲み出てる


「当たり前じゃん。杏莉の傍にいる」


俺が傍に居て付いとかないと杏莉は不安になるから。
< 484 / 686 >

この作品をシェア

pagetop