【完】想うのはこれから先も君ひとり
「あんたにこんな風に言ってくれるのは杏莉ちゃんだけだね」


“感謝しなさいよ”


と姉貴は呟いていた


「あたし、優斗の家にしか居場所がないの。だからね、帰ってきて良い?」


「当たり前じゃん。待ってるからな?姉貴、ちゃんと杏莉送ってこいよ」


「あんたに言われなくてもそのつもりで居るから心配すんな」


あぁ…姉貴の目つきと口調が怖い


「さっ、杏莉ちゃん行きましょうか?」


杏莉には優しい口調になってるし。


「優斗、そんなに不安な顔しないで…?」


杏莉に心配されるくらいなら俺も弱いな…


無意識に考え事していたらいきなり杏莉がキスして来た


「帰ってきたら優斗にいっぱい甘えるから今はこれだけで我慢して…?」


それだけ告げると姉貴達は行ってしまった


此処に誰も居なくて良かったと思った
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