【完】想うのはこれから先も君ひとり
「杏莉ちゃんか。未優から話は聞いてるよ。息子がお世話になってるな」


「いえいえ。お世話になってるのはあたしの方です」


優斗にはいつもお世話になってばかり。


「他にもいろいろ聞きたいけど優斗のことについて話さなきゃいけないな」


「どうしてこうなったのか教えて頂けますか?」


あたしは知りたかった


何故、優斗を手放したのか…


そして博樹さんはゆっくり話し出した


「優斗を手放した理由は子育ての時間がなかったから。未優も海斗も大きくなって時間が出来て仕事に打ち込んでた」


海斗さんってお兄さんかな?


「慣れてき始めた頃に優斗が生まれ子育ての時間がなかった俺達は優斗だけを施設に預けた」


“迎えに来る”と言い残して…


だけど、時間が経つに連れ優斗の存在を忘れて行ったらしい
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