【完】想うのはこれから先も君ひとり
それから他愛のない話をして未優さんに送ってもらった


「あたしが送るのは此処までね」


と呟いたのが優斗の部屋の前。


「あたしが居ると優斗が怒るからさ。説得出来たら連絡ちょうだい」


「はい。わかりました。お疲れ様です。」


未優さんはニコッと笑って去って行った


「ただいま~」


「お帰り。遅かったな」


あたしの声を聞いて優斗は出迎えてくれた


しかし、その声に元気はない


不思議で考えながらリビングへ向かうと後ろから抱きしめられた


「優斗…?」


「もう帰って来ないかと思った」


ギューッと抱きしめた優斗はそこから動かない


「何言ってるの?帰って来るって言ったじゃん」


「不安だったんだよ。この俺でも。杏莉が居なくなりそうで怖いんだ」


優斗の声からして不安なのが分かった
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