【完】想うのはこれから先も君ひとり
「優斗…言ってくれたよね?自分の前では強がらなくて良い。弱くなって良いって。」


あたし、その言葉に救われたの


「優斗もね。あたしの前では弱くなって良いよ…ちゃんと受け止めるから」


体勢を変え優斗を力強く抱きしめた


「杏莉、ごめん…な?」


「ううん。気にしないで。あたしが出来るのはこのくらいだから…」


そういうと安心したのか泣き始めた


初めて見た優斗の涙


優斗だって我慢してたんだよね?


どうすることも出来ずにあたしはただギューッと抱きしめるしか出来なかった


優斗の心の傷も分かるような気がするから。


優斗の心の傷を受け止めるのもあたしの役目


いつも、お世話になってばかりだからこのくらいはしないと…


あたしに出来る事は限られてる


どんなに小さなことでも優斗の役に立ちたいの
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