【完】想うのはこれから先も君ひとり
ニコッと微笑んでくれた優斗を見るとあたしまで自然に笑顔になる


「杏…。これからも一緒に過ごそうな?」


「優斗はあたしで良いの?他にもたくさん居るのにあたしを選んで後悔しない?」


ずっと聞いておきたかった


病気を抱えてるあたしで良いのか…


「後悔なんてしてない。ただ、本気で好きになった人が病気を抱えてただけで…その病気を受け入れて一緒に抱えてあげることが俺の役目でもあるから」


この人はなんて心が広いんだろうって思った


「泣きたい時は泣いて良いよ。杏莉の居場所を作るのも俺の役目だし」


「優しすぎるんだよ…。優斗は」


「俺が優しくするのは杏だけ…」


そう言われて嬉しくて涙が溢れる


そんな優斗はあたしの瞼に甘いキスを落とす


あたしは優斗に抱き付いて思い切り泣いた
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