【完】想うのはこれから先も君ひとり
「杏…?」


「ごめ…んね。ワガママだよ…ね。グスッ」


再びすすり泣く杏莉


「杏、俺に遠慮してるだろ?」


「だって~。いつも優斗に迷惑掛けてばっかりなんだもん」


……やっぱりか。


「杏は負担が大きいんだから。俺はそれをサポートしたい」


俺は杏莉の役に立ちたい


「本当…?それで良い?」


「構わない。だから、泣くなよ」


杏莉の涙を止めるようにキスをした


だけど、杏莉の涙は止まる気配がない


俺は布団に潜り込んで杏を抱きしめる


「優斗君、入るね…」


夕依がゆっくり入ってきた


「杏莉、泣いてるんだね…」


「杏莉なりに遠慮してるみたいでな。俺に迷惑が掛かるって…」


俺達が話してても気付いてないらしい


「杏莉は甘え下手だからね。」


確かに下手だな…。
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