【完】想うのはこれから先も君ひとり
瑠夏さんが居なくなって静かになった部屋


「…ん?」


……起きたか?


「起きた?」


「あたし寝てた?」


「あぁ、気持ち良さそうだったからそのままにしといた」


杏莉は寝ぼけたまま目を擦る


「瑠夏さんが食事持ってきたぞ」


「じゃあ、食べる」


起き上がりご飯を食べ始めた


俺も瑠夏さんがくれたコンビニのおにぎりを食べる


「ごちそうさま」


半分くらい食べたところで手を止めた


「もういらないのか?」


「もう食べたくない」


杏莉は俯いたまま


「どうした?」


「寂しい…怖いよ」


杏莉が漏らす本音


「俺が傍に居るから泣け」


「良いの?好きでもないのに…」


「良いよ。杏莉のこと放っておけない」


こんな気持ちになったのはコイツが初めてだ
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