【完】想うのはこれから先も君ひとり
「愛花、杏莉ちゃんびっくりしてるじゃん」


「ごめんね…。杏莉の笑顔が可愛くてつい…」


「早く行かなきゃ遅れるぞ」


優斗君が止めに入ってくれた


あたしが戸惑ってたの気付いてくれたのかな…?


学校までは4人で他愛のない話をしながら登校した


友達とお喋りしながら登校するって憧れてた


だから、なんか新鮮


あっ、嬉しくて泣きそ


「杏莉、どうした?」


心配して顔を覗き込む優斗君


「何も…ない」


強がっちゃった…


優斗君は優しいから甘えちゃうよ


「また、後でゆっくり話し聞くから頑張れ」


あたしの頭を撫でながら優しく微笑む


そんな優斗君にドキッとした


あたし、なんか変だよ…


誰も好きにならないって決めたのに。
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