【完】想うのはこれから先も君ひとり
「優斗君は良い人だね」


「何でそう思う?」


“良い人”だなんて言われたことない


「だって、あたしのこと助けてくれるし」


「俺と杏莉が似てる感じがするんだ」


「そう?でもね…みんなあたしを見ると離れて行くんだよ?」


……えっ?


俺の表情を見抜いたのか杏莉は話を続ける


「あたしね、小さい頃からイジメられてたの。歩き方が変だよ?って。なりたくてこんな身体になったわけじゃないのに」


今にも泣きそうな杏莉


「あたしが本当のこと言っても信じてくれなかった…周りの大人達でさえも」


俺は杏莉の話を真剣に聞く


「でも、瑠夏さんだけは違ったの。あたしの話を信じてくれて一緒に泣いてくれた」


“それが凄く嬉しかったの”と言った杏莉は笑顔になった
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