【完】想うのはこれから先も君ひとり
「って…ごめんね?こんな話しちゃって。」


「大丈夫。心配すんな。少しは落ち着いたか?」


「えっ…?」


俺は杏莉の頭を撫でながら続ける


「誰かに話してスッキリしたかったんだろ?」


杏莉の表情からしてそんな気がしたから…


「優斗君は何でもお見通しだね」


「そうか?でも、愛花には負けるぞ」


愛花は瑠夏さんと一緒で人を観察するのが好き


そして、その人に合わせた接し方をする


もしかしたら杏莉も一緒かもな


「ねぇ…しばらくこうしてて良い?」


杏莉はギュッと俺に抱き着いて来た


「お前がそれで良いなら俺は文句ない」


「怖いからお前っていうのやめて?でも、ありがと」


そういえば、コイツお前って言われるの嫌いだったな


俺が頭を撫でていると杏莉はそのまま眠ったようだった
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