Bitter・Chocolate
最悪なアイツ
現在
「あのっ、急に呼び出してごめんなさい。わたし…悠君のことが好きなんです。」
良く晴れた春の日
大きな桜の樹の下に
“アイツ”は居た
「…だから?」
「えっ?」
「好きだから何なの?」
「ごっ、ごめんなさい!」
顔を真っ赤にしていた女の子はその言葉を聞くと、目に涙を溜めてどこかに走り去った。
……そして、そんな告白シーンを運悪く見てしまった僕
「とりあえず今のは、見なかったことにしよう」
そう思いその場を離れようとしたその時