だって好きなんだもんっ
第一章

野球少年に恋するあたし








暑い夏の空の下

ピッチャーがキャッチャーのサインに
首を振ったまもなく、頷いて
ボールを投げた

それもど真ん中に

その次の瞬間

カッキーーン!!

呆気なく打たれたボールは
あっという間に遠くを飛んでって…

やった!!

「ホームラン〜!!」

か、かっこい〜!!!

ホームランを打ったのに
それでもポーカーフェイスを崩さず
一塁、二塁と走っていく少年を
あたしは瞬きすら忘れて見ていた





< 1 / 4 >

この作品をシェア

pagetop