だって好きなんだもんっ
二人で歩く帰り道
あたしはいつものように
龍の腕に抱き着いて歩いた
「離せ」
「やだ」
「俺はお前が襲われ経験あるから仕方なく一緒に帰ってやってんだ。わかってんの?」
「わかってるよ!」
そう…
高3の夏、ちょうど一年前
あたしは見知らぬ男に
襲われかけたことがあった
でも、その時は
「龍が助けてくれたもんね♪」
あたしはにこにこして
龍を見ると龍は眉を寄せた
「やっぱわかってねぇ……」
「え、なにが?」
龍の言葉に首を傾げると
ふいっと顔をそらされ無視された