さあ、俺と秘密をはじめよう
「あんの、クソ禿じじいーー」
バンッと机拳でたたく。
叩かれた机は見事に凹んでいてダメになってしまった。
あの机の修理はどこから出されるんだろう。黒板も。
など、経費のことで悩んでいた。
ふと、気づいたがクソ禿じじいって誰のことなのだろうかと疑問に思う。
「あのー、水野先生失礼ながら訊ねたいことがあるんですけど、その【クソ禿じじい】って誰のことなんですか?」
知砂ちゃんも疑問に思ったのだ。
「ああ…名前はなんて言ったけなー」
(おいっ)
名前を覚えていないのか。
水野先生は頭を抱え、名前を思い出す。
「あーそうそう。は…禿山だったか?肌山だったか、確かそんな名前だよ」
禿山?肌山?
(まさか…)
まさかとは思うが、いや、あり得ないとは言い切れない。
あの男だったらする。
一応聞いてみよう。
「水野先生、その人ってまさか、花田山って言う人では?」
恐る恐る聞いた。