さあ、俺と秘密をはじめよう


決して嫌味ではない。

事実モテないのだ。

それに、告られても付き合うとか別問題である。


好きでもないコと付き合うのは時間の無駄というか、その子に対して失礼だし。


それに――

好きなコがいるし……?

え、あれっ!?


ちょっと待て!!


え? え!?


今、俺なんて思った!?


自分の思考に驚きを隠せない俺でいた。

その様子に、


「どうした?」


「どうしたの、陽くん」

「どうしたんだ? 陽」


三人は怪訝な顔をする。



たった今好きなコがいるって思ったよな…?

一瞬でも。


好きなコって誰なんだろう?

誰なのかも分からないのにどうして『いる』と思ったんだろうか。


自分が分からない。

特に今日だ。

訳の分からないことが一杯…。
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