さあ、俺と秘密をはじめよう
尚弥たちと話している最中、隣のクラスがかなり騒がしく声が聞き取りにくかった。
「あーうっせー。またやってんのかよ」
「また?」
尚弥の発言に俺は聞き返した。
「ああ、隣のクラスね」
「ほら、例のですよー」
「例の??」
「陽はこういうのに疎いかもだけど、苛めよ」
「はあ?イジメ?」
俺は驚きの衝撃だった。
今時、いじめなんかが存在するのか…。
「でも、それって担任とか見つかんないのか?」
「知ってても今時、先生はあてになんないぜ」
「そうそう。尚弥の言うとおりあんなの当てになんないわよ」
(知砂さん…あんなのって仮にも先生ですよ…)
と心の中で突っ込んでおく。
「気づいても自分たちでなんとかするだろうとか思ってるしな。知ってて、事件にでもなったら自分たちは知りませんでしたって言うだけなんだよ」
「それって問題じゃね?」
「問題ですねー。実際そういうので過去TVに何回も事件になってますから」
「あー、了」
「はい?何ですかー、昌太君」
「陽はTV見ないんだ」
「そうそう。だからこういうのにも疎いのよね」
「非常識ともいう。一般常識がないから」
「尚弥、うるさい!」
俺は尚弥をどついた。
「そうでしたかー。でも何でTV見ないんですか?」
「TVがあっても見る時間はないから!」
と即答した。
尚弥たちはバイトの事は知っているから
あー、なるほどと皆納得してくれたみたいだ。