さあ、俺と秘密をはじめよう
「それに俺、あんたより大きいし」
「じゃあ、大動物?」
「ぷっ。大動物って何だよ」
「大きい動物のことだよ」
「そのまんまかよ」
俺は彼女に微笑み、彼女の三つ網がほどけそうなのに気付き、俺はゴムをほどいた。
「え?」
彼女は驚き、長いブラウン髪が風に靡いた。
その姿に一瞬見とれてしまったがすぐに正気に戻る。
「三つ網ほどけそうだったから」
「あ、そうだったの」
彼女は頬を赤く染めながらも戸惑いをみせた。
この髪の長さ、今朝の子と同じくらいの髪の長さだ。
やっぱり彼女なんだろうなと少し確信にせまる。
うじうじとするのは自分には性に合わない。だから切り出してみようと思った。
もし、間違ったら仕方がない。まずは当って砕けろだ。
「あのさ、俺の勘違いだったら悪いんだけど…君、今朝あった女の子だよね?あ、間違ってたら悪い!!」
「今朝?」
彼女はきょとんとした顔をし、そして、悩みだした。
何か思い出したみたいだ。
「あなた、あの時の!!」
「うん」
俺はニカと笑った。
やっぱり間違ってなかった。
彼女の声を一度聞いて覚えてたから二度目に聞いた声もそっくりだった。
我ながら見事な音感と記憶力だと思う。
また、彼女に会えて嬉しい。彼女はどうなんだろうか。