さあ、俺と秘密をはじめよう
そして、何故かまた歌を聴きたくなった。
「もう一回さっきの曲歌って?」
「ダメ!来週のお楽しみです。それにまだ未発表の新曲なんだよ。そうそう聴かせたら秘密にならないと思うし・・・楽しみはとっておかなきゃ」
めっ!と眉を吊り上げた彼女はどんなに怒ってもちっとも怖くない逆にそれは逆効果でかわいいと思ってしまう俺がいた。
「それはそれ!これはこれ。だからさ、ねぇ、もう一回歌って?これは俺だけの秘密にするからさ」
「・・・う・・・しょうがないわね・・・じゃあ、もう一回だけね?」
(よっしゃー!)
そして、星名が歌いだそうとした時、チャイムがなった。
ショックだ。
「あ、鳴っちゃったね」
苦笑交じりだけどどこか嬉しそうな星名。
(くそー)
不機嫌になる俺だけど昼休みにでも会えば歌ってもらえるのでは?とふと考えついた。
「昼休憩・・・」
「?」
「昼休憩も会えない?っていうか会おう!」
「あはは。いいよ」
「よし!絶対に昼休憩に歌わすから!」
俺は宣言した。
苦笑しながらも星名は了承した。
そして、俺と星名は赤外線でメアドを交換し、お互いの教室に戻って行った。