私と彼と先生

だから気づかなかったんだ。




「おまえら朝からうるせーなぁ…。」




後ろに優介がいることに!






ん?




今何気に『おまえら』って言った!?





私と優介はあの日の屋上の時から全く言葉を交わしてなかったんだ。



私と優介の間に流れていた沈黙を破ったのは優介の方だった。





「何が陽菜と同じなの?」




「実は…」



「やっ、冬休みは陽菜と同じで忙しかったよ〜って話してたんだけどね!」



陽菜が直樹さんとの事を口に出しそうになって、私は慌ててそれをごまかした。



陽菜に口止めするの忘れてた!




優介はまだ何も知らないし!



時期が来るまで秘密にするって決めた矢先にバレそうになっちゃったよ…。
< 123 / 127 >

この作品をシェア

pagetop